看護師転職を成功させるには?

看護師として働くうえで、より良い職場や環境を求めることは普通です。今の職場を辞めたい、もっといい条件で仕事をしたい、しばらく休職していたけれど復職したいなど看護師転職の事情も様々です。

そこで、納得できる仕事先を探してみても、自分の細かな条件にこだわればこだわるほど、これといった職場が見つからない・・・ハローワークや通常の求人広告を見ていてるだけでは、本当に納得する仕事先を見つけることは難しいと思います。

そこで、やはり看護師転職サイトを使うのが一番の近道といえます。

看護師専門サイトを使うべき5つの理由

 

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看護師が離職する理由って?

平成24年11月~12月に、公益法人日本看護協会と専門職支援・中央ナースセンターが協力し、看護師の転職・離職についてアンケートをとっています。

全国の都道府県の看護職(正看護師、准看護師、保健師、助産師)17,718人に質問用紙を郵送しました。回答したのは、そのうちの4,833人です。

結果は「平成24年度 都道府県ナースセンターによる看護職の再就業実態調査」としてまとめられています。

ネット上などには、ほかにも「看護師の転職・離職理由トップ10」などとして紹介されているものもあります。ですが、データの元がはっきりしていません。

「看護職の再就業実態調査」は今のところ最も信頼できるデータです。

この中で、「直近の就業先を離職した理由」も調べられています。回答したのは、離職してそのまま就業していない727人です。

全体としては、最も多いのが妊娠・出産です。24.2パーセントと、全体の約4分の1にもなります。

ただし、この妊娠・出産にしても、正規職員(フルタイム)と正規職員以外では違った傾向があります。

それぞれ分けて、離職した理由を上位から挙げてみます。

正規職員
①自分の健康状態(身体的なもの)=22.7%パーセント
②自分の健康状態(精神的なもの)=18.0パーセント
③時間外労働(残業)が多い=15.5パーセント
④妊娠・出産=13.7パーセント、
④同僚との関係が悪い=13.7パーセント
(複数回答、以下同じ)

正規職員以外
①妊娠・出産=30.1パーセント
②自分の健康状態(身体的なもの)=16.6パーセント
③自分の健康状態(精神的なもの)=11.5パーセント
④子育て=11.3パーセント
⑤親族の健康状態・介護=9.7パーセント

妊娠出産が、正規職員の方で低めになるのは、正規職員の方は身分が安定しているため、なかなかその身分を手放す気に離れないのでしょう。

また、自分の健康状態(身体的なもの)と自分の健康状態(精神的なもの)の両方で、正規職員の方が高い数字が出ています。しかも、いくら複数回答になっているとはいえ、両方を合わせると約40パーセントになります。

看護師の職場は激務なので有名ですが、特に正規職員でこの傾向は強いようです。

これは次の3つの項目の数字でも、違いとなって出ています。(正規職員、それ以外の順)

夜勤・夜間対応の負担が大きい=12.4パーセント 0.2パーセント
勤務時間が長い=12.0パーセント 2.4パーセント
休暇が取れない=12.0パーセント 2.9パーセント

また、正規職員の同率第4位にも顔を出していますが、人間関係に関するものならば、次のような項目があります。

医師との関係が悪い=6.0パーセント 3.3パーセント
上司のとの関係が悪い=10.7パーセン 4.2パーセント
同僚との関係が悪い=13.7パーセント 4.6パーセント

看護師の職場といえば、「医師から下に見られて、偉そうにされる」「女性職場特有のやりにくさがある」ということでよく話題になります。

あくまでこの数字を見る限りという話ですが、女性職場であることのほうが、離職を決意させてしまうことが多いようです。

また、「給料に対する不満」というもの離職・転職の理由としては多そうなイメージがあるかもしれません。

ですが、これについては、

給与額に不満=3.4パーセント 2.9パーセント

など、以外なほどの低い数字になっています。ただし、回答者は離職後、まだ復職していない人に限られています。

もし、離職後即座に次の職場を見つけた、あるいは先のところに勤務しながら次の職場を見つけた人たちならば、また違った数字が出てくるでしょう。

看護師転職の時期はいつがいいの?

看護師が転職を考える場合、3つの時期・タイミングを気にする必要があります。

①新卒で入職して何年目ぐらいか、②何年間程度の休職ならば、次のところに採用されるか、③転職・復職のための活動はいつの季節にすればいいか、です。

○入職後何年目

看護師に限らず、経験者採用といったときのの、経験とは3年以上のものをいいます。それ未満だと、第二新卒ですね。

もちろん、その職場ことに考え方は違えば、個人の能力の違いもあります。ですが、いちおうのメドとして、「働き手として当てにされるのは丸3年以上の経験がある場合、それ以下だと新人と同様にイロハから教えこまなければ(教えこまれなければ)いけない存在」と考えておきましょう。

つまり、1年や2年程度ならば、「○○科で働いたことがある」「○○の仕事はすでにわかっている」と強気で採用試験に望んではダメということです。

あくまで謙虚に、「これからがんばります」が基本です。月給・ボーナス・年収なども新卒と全く同じか、気持ち高い程度でも文句はいえません。

第二新卒の場合、もうひとつ気をつけることは、「前の職場をやめた理由をどうするか」です。

結婚・妊娠・出産のように、多くの人が「それならば仕方ないね」という理由ならば問題はないでしょう。

そうでないと、「人間関係がうまくやれない人」「こらえ性がない人」「仕事をやるのに向かない人」と見られてしまうことも多いのです。

ただ、今はどこの医療機関と慢性的な人手不足です。あまり厳しいチェックは受けずに、採用されるかもしれません。

ただ、これも考えものです。そこでホッとしてはいけません。

人手不足であればあるほど、新卒・第二新卒の教育にも手間を掛けるわけにはいかなくなります。もちろん仕事も忙しいです。

職場への満足度は低く、せっかく再就職してもまた転職を考えなければいけなくなる可能性が高いです。

採用へのハードルは高くなるでしょうが新卒・第二新卒へのサポート・教育体制が整ったところを探すようにしましょう。

3年以上(余裕を見て5年以上)ならば、これらの問題は出てきません。ですから、長く看護師を続けるつもりならば、この年数を強く意識しておきましょう。

○休職年数

「結婚か出産で求職し、子育てが一段落したら、10年程度たっていた」という看護師さんは珍しくありません。

「採用試験に行っても、相手にされないかも」と心配する人も多いです。

もちろん休職年数が短いほうが歓迎されます。ですが、10年やそれ以上でも、職場は見つかります。それほど今の看護師不足は深刻なのです。

ただし、休職までに最低でも3年、できれば5年程度の経験がないとダメです。でないと、「年齢ばかりいっている第二新卒。今さら新人教育するのも無理」と判断されてしまいます。

20代後半以上の途中採用者に相手が期待するのは、即戦力なのです。

中には、「たとえ採用してくれるところがあっても、現場から離れすぎていて自信がない」「自分がいたころとは、看護師のスキルも変わっているだろう。医療機器も見たことのないものばかりに違いない」と自分のほうから腰が引けてしまう人もいます。

そういった人たちがすんなり職場に入れるプログラムを用意している医療機関も今は珍しくありません。

また、看護師会・医師会や地方自治体などでも長期離職者のためのセミナーや研修会を開いています。

先にそこで仕事勘を取り戻し、医療現場の最新情報も仕入れてから、復職を考える手もあります。

セミナー・研修会はごく短期のものもあれば、中長期のものもあります。内容も様々です。自分の必要に応じて選べばいいでしょう。

○転職・復職の季節

これについては、転職先に大きな病院を考えているのか、クリニック・診療所など小さなところを考えているのかで、違ってきます。

大学病院、地域の中核になるような公的病院、がんセンター、民間病院でも規模の大きいところへの転職を考えているのならば、4月か9月に新生活のスタートを切れるように逆算しなければいけません。

これらのところは、新卒・途中採用とも募集人数が多く、例年決まったスケジュールで動くことがほとんどです。

春の採用の求人情報は12月~1月ごろに出します。新卒者はもちろん、中途採用者に対しても、採用直後の4月から教育のためのプログラムを開始します。

採用数は少なくなるのが一般的ですが、秋も同じような形になります。

一方、経営規模が小さく、働いている看護師も少ないところは、「今いる人が辞めた・辞めることが決まった」といったタイミングで募集が出ることがほとんどです。

ですから、あまり季節とは関係がありません。油断せずにこまめに求人情報をチェックしておくことが必要です。

また、どちらであっても、今のところに勤めながら転職の準備をする人は、退職の手続きにかかる日数も見ておくようにしましょう。

円満に退職するための根回しも必要になる人もいるでしょう。

近年の看護師不足のため、先の職場が引き止めにかかり、退職に手間取るようなトラブルも増えています。

「次のところから採用通知が来ているのに、引き止めにあって、転職を断念する」といった話も聞きます。これでは、今までの職場を混乱させ、転職先になるはずだったところにも迷惑を掛けてしまいます。

自分の環境に合わせて、スケジュールを管理し、これから何が起きるかシミュレーションしておくことが大事です。

転職を失敗しないようにするには

看護師が転職を考えるのは、

①給料などの雇用条件をアップさせる
②同僚・上司・医師との人間関係の悪くないところ
③激務ではないところ
④看護師としてのスキルや知識をアップさせる
⑤自分のスキルや経験に見合ったポストや給料を得る

などが理由でしょう。

転職が成功したといえるのは、これらの条件に合ったところへ行けた時です。「思ったほどよくならなかった」となると失敗です。

一つの条件を重視しすぎたために、ほかの条件が悪くなってしまうこともあります。これもまた、失敗したことになるでしょう。

転職に失敗しないための条件は、①転職の目的をはっきりさせる、②情報収集のふたつです。

○転職の目的ははっきりと

「転職の目的をはっきりさせる」とは、「自分はどういう職場を求めているのか」「自分はどのような形で働きたいのか」「重視しなければいけない条件、そうではない条件」といったこと明らかにすることを指しています。

漠然と「今いるところよりもいいところはないか」「よその病院やクリニックもおもしろそうだ」ではダメです。

また、この転職の理由は、個人個人で全く違います。友人・知人に相談するのも役に立つでしょうが、結局は自分自身の考えで決めなければいけません。

転職を意識はじめたら、まずは「優先する条件」「重視しない条件」を書き出しましょう。また可能ならば、それぞれについて、「ここまでならばOK。こうなったらNG」も加えておきます。

「年収は最低でも、今よりも50万円アップ」「認定看護師の資格を取りたいので、病院側のバックアップの手厚いところ」「夜勤がなく、残業も少なめ」「診療科は小児科関連。なければ内科系でも」といった形です。

また、自分の“売り値”も意識しておきましょう。

際立った経歴もなく、資格も持っていないのに、「年収800万円!」といっても無理です。それでもというのならば、夜勤・残業などの激務に耐えるだけの覚悟が必要になってきます。

もちろん、転職活動が進むにつれ、この内容も変わっていくでしょう。

最後までこの自分が決めた条件に合う募集がない・応募したけど落ちてばかりというのならば、転職のプランは最初から立て直しです。

「今のところに残って、そこでの給料アップを目指す」「休職してでも、認定看護師などの資格を取る。高給を目指すのはその後」「今の悪い人間関係を避けるために、病院内のほかの診療科に移る」といった結論になるかもしれません。

決してやってはいけないのは、安易な妥協をし、とにもかくにも転職を急ぐことです。

最初は転職の目的を持っていたつもりでも、転職活動を続ける中でそれがあいまいになってしまう人は少なくありません。

いい加減に転職して、たまたま居心地のいいところに当たることもないとはいいません。ですが、「先のところよりも満足感の低い職場に当たり、すぐに退職。また転職することになる。転職する度に自分の価値も下がり、雇用条件も悪くなっていく」ということのほうが多いものです。

○情報収集をする

転職をする目的がはっきりしていても、転職先の候補がその目的に合っているかがわからなければ意味はありません。ですが、これが難しいです。

もし、見学を受け付けているような医療機関であれば、ぜひ、自分の目で確かめてみましょう。

実際に足を運んでみると、意外なところに判断の材料が転がっているのもです。

看護師が疲れた顔をしていて、バタバタ駆けまわっているようなところはもちろん、要警戒です。

中には「ナースセンター、診察室などは問題がないように思った。ところが、リネン室と患者用トイレが不衛生だった。これでブラック病院を避けることができた」などは比較的よく耳にする話です。

また、基本給、ボーナス、夜勤・残業などの各種手当は、自分でも基本的なことはわかるようにしておきましょう。

ただし、はっきりと把握するのは難しいです。中には、一見高く見えるようにトリックをしている悪質な医療機関もあります。

これらのことが自分で調べきれなかったり、判断に自信が持てないのならば、看護師転職サポートの利用を考えてみましょう。

あなたに代わって、様々な情報を集めてくれます。給料の内容についても、問題がないかしっかりとチェックしてくれます。

ただし、どの会社でもいいわけではありません。中には、真面目に病院やクリニックを回らず、一般的な募集要項より少しマシな情報しか抱えていないところもあります。

こういったところに限って、あなたの希望は無視して、転職の話をまとめようとします。

まずは、何社か登録してみて、実際に担当者とも会ってみましょう。その中で、信頼できそうなところだけを残します。

といっても絞り込みすぎてはいけません。残したのが1社だけだと、せっかく医療機関からの募集があっても、その会社が扱っていないこともありえます。

最終的には3、4社ぐらいがちょうどいいです。

 

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