小児科の看護師さんの離職率ってどう?実際のところは?

小児科の看護師の離職率は高いです。

ただ「小児科の看護師だけ」という離職率のデータは、しっかりしたものはないようです。「離職率が高い」というのは、「病院関係者らの実感として」という話ですね。

1.看護師(看護師職員)全体の離職率

ちなみに、看護師(看護師職員)全体の離職率は

常勤看護職員 11.0パーセント
新卒看護職員 7.5パーセント

となっています。(この数字は公益社団法人「日本看護協会」が発表した2013年のものです)

2.小児科の離職率

この数字をもとに小児科の看護師を想定すると、「常勤で15%~20%近く。新卒なら10%かそれ以上」くらいになると思われます。

ただ、「子どもたちの笑顔にいやされる」「親たちや家族も本当に頼りにしてくれる」といった小児科独特のやりがいがあって、長く勤める人も多いです。

ですから、小児科にこだわりのある人は、就職・転職の際に念入りな事前調査が必要です。

3.離職の理由

3-1.仕事の内容が難しい

離職の理由としては、「結婚・出産」「自分自身の健康問題」などが上位に来るのは、ほかの診療科と同じです。

でも、これだけだと、「なぜ小児科の離職率が高いのか」の理由にはならないですよね。

まず、その理由としてあげられるのは、「仕事の内容が難しい」です。

小児科ではカバーする病気の範囲が広いです。病気の種類ではなく、「患者が15歳以下」ということで対象を絞っているのが小児科です。

病気の種類でいえば、内科、外科、耳鼻咽喉科、皮膚科、消化器科などのすべて診なければなりません。その上、新生児や乳児独特の病気もあります。

また、新生児や乳児は、体が小さく、繊細です。注射をしようにも血管が細いです。薬への反応も大きく出ます。少しのトラブルが命にかかわります。それだけ看護師にも特別なスキルと、高い緊張感が必要になります。

親への対応も欠かせません。何しろ本人は全く話せないか、言葉を覚えたてなのですから。

3-2.儲からないという現実

また、お給料の問題もあるでしょう。これだけ難しい業務内容なのに、ほかの診療科と変わらないのです。

普通、辞める人が多いのならば、病院側にすれば、「月給やボーナスを多めにして引き留める」など対策を取るケースも多いです。

ですが、小児科の場合、これも難しいようです。

グズッたり泣いたりで、ひとりひとりの診察時間が長くなりがちです。1日に診られる患者の数が多くないのです。正直にいってしまうと、「あまりもうかる商売ではない」ということです。

病院側にすれば、「給料をもっと出したくても出せない」ということになってしまいます。

4.経験を積めるというメリット

ただ、考え方の向きを変えて、「若い時に3年~5年、しっかりと小児科で鍛えてもらって、そこから転職する」というのならば、決して悪い職場ではありません。

これならば、離職も決して後ろ向きのものではありません。

小児科で育った看護師は、内科でも外科でも通用する、いわば「オールラウンドプレーヤー」です。注射などのスキルもほかの診療科の看護師よりも高いものが身についています。ほかの診療科への転職も比較的すんなりいくでしょう。

また、保育園看護師、訪問看護師など、「オールラウンドプレーヤーで、家族とのコミュニケーション能力も高い」といった看護師を求めているほかの職場も増えてきています。

確実に小児科での経験が生きるはずです。

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