クリニカルコーディネーターの看護師の年収・待遇ってどれくらい?
クリニカルコーディネーター(CC)の年収として、「400万円~600万円」と数字をあげているサイトも見かけます。
ですが、これはきちんとした数字ではありません。
アンケートがとられたわけではありませんし、勤務している会社によって大きく変わります。
「OLの平均年収はいくら」というのと同じぐらい意味がないことです。
ここでは、「どういったところが、月給やボーナスがいいか」「さらにアップさせるにはどうすればいいか」をお話ししましょう。
※また、これは「クリニカルスペシャリスト」や「フィールドナース」も同じです。これらは単にCCの別名ですから。
目次
CCはOLの一種
どこでも共通することは、「CCは医療機器メーカーの会社員である」ということです。
お給料のことに関していうと、当然会社の業績が影響します。早い話が、「もうかっているところはたくさん出してくれるが、逆もある」ということです。
差が出やすいのは、基本給よりもボーナスです。また、ボーナスは「ヒット商品が出た」で急にアップしたり、「大きなトラブルがあった」などでダウンすることもあります。
全体的なことをいうと、当然、月給・ボーナスとも中小よりも大手のほうがいいでしょう。
また、医療機器メーカーの中には外資系もたくさんあります。CC個人の成績次第で給料が素直にアップすることが多いのは外資系の方です。
営業的な仕事に要注意
実は同じように「CC」や「フィールドナース」といっても、医療機器メーカーごとに任される仕事内容がかなり違います。
これをしっかりと把握しておかないと、後で「給料がいいと思ったら、こんなことまでやらされる」とか、逆に「給料は安めだけど、仕事内容を考えたら割がいい」となる可能性もあります。
最も基本的な「CC」といえば、「常に医療機器の説明係で済む」というパターンです。
この場合、医療機関(病院)などに製品の売り込みに行っても、営業マンも同行してくれます。自分の方は「売れた、売れなかった」に一喜一憂する必要はありません。
その一方で、ほとんど「医療機器も分かる営業マン」といった仕事を任される会社もあります。この場合、「どれだけ売れたか」という形で自分の成績として判断されます。この成績次第で月給やボーナスが上下します。
また、こういった営業マン扱いのところの中にはノルマ制になっているところもあります。
「最低でも月々何台売らないといけないと、プレッシャーをかけられる」とか、「基本給は安めだが、目標を達成すればポンと額が上がる」といったように考えておけばいいでしょう。
「それは大変だなぁ」と思うかもしれません。ですが、営業マンの世界ならば当たり前のことです。
英語ができれば、給料もアップ
実は給料をアップさせたり、より条件のいいところに採用されるには、英語が決め手となることがあります。
外資系の医療機器メーカーならば、最初から英語ができることが応募の条件になっているところもあります。また、そうでなくても仕事柄、英文で書かれている最新の医療情報に頻繁に触れることになるので、仕事をしていくうえでやはり必要なものです。
こういったことで、英語ができれば大きなセールスポイントになるのです。
転職を希望するには事前にその会社がどういったスタイルのCCを募集しているかをきちんと調べておく必要があります。
待遇
看護師のみなさんで病院勤務の場合、「A病院の待遇とB病院の待遇はどう違うか」の比較はそれほど難しくないでしょう。
すでに看護師として働いているのならば、少し聞いただけで、よその様子も正確に思い浮かべることもできるでしょうから。
ですが、クリニカルコーディネーター(CC)の場合、病院勤務以上に勤め先によって待遇に大きな差があります。また、様子もまだわかっていないでしょう。応募先の待遇の特徴を十分に理解してから応募するようにしましょう。
クリニカルコーディネーターは会社員
まずしっかりと覚えておかなければならないのは、「CCは会社員である」ということです。
当然、その勤める先の会社の規定通りの待遇を受けます。
つまり、「どういったところに勤めるのが有利か不利か」というのは、「普通のサラリーマンやOLとは変わらない」ということです。
待遇を見るときにチェックするところ
これを踏まえておいて、待遇をチェックしましょう。
基本給などは最初に見るでしょう。ボーナスならば「何カ月分出ているか」なんて気になりますよね。
ですが、このボーナス、その時々の業績次第で大きく上下する可能性があることは覚えておきましょう。
また、福利厚生をチェックし忘れてはいけません。
「福利厚生」とは……
・寮や社宅。自分で借りる場合は家賃の補助
・年金(厚生年金、共済年金、企業年金)
・保養所
・社員食堂
・子育て支援
……などをいいます。
福利厚生がしっかりしていると、出費が抑えられます。給料がいくらかプラスされているのと同じような効果になります。また、何よりも働きやすいです。
この給料にしろ、福利厚生にしろ、どうしても条件がいいのは、大手とか一流といわれているようなところです。
一般のサラリーマンやOLも行きたがるのも無理はないですよね。
また、中小の中にも特定の分野に強みを持っていたり、業績のいいところもあります。今は中小でも将来性が感じられるようなところも、候補として残しておいてもいいでしょう。
外資系医療機器メーカーの待遇
医療機器メーカーには外資系もたくさんあります。本体は欧米に置き、「支社」や「現地法人」という形で日本にも出先を作っているのです。
先程述べた「中小の中にも特定の分野に強みを持っていたり……」ということが多いのはこちらの外資系の方です。
これら外資系の場合、待遇に関してもやはり欧米の影響が見られます。
たとえば、給料では「成果主義」を採り入れているところが多いです。「仕事の評価次第で、給料が大きく上がったり下がったりする」ということです。
昇進に関しても実力主義です。男女の別や年齢にかかわらず、能力に応じてポストが用意される傾向が強いです。
これに対し、日本企業は給料もポストも「年齢」や「入社何年目」といったことが配慮されます。
また、福利厚生は日本企業ほどには充実していないのが一般的です。
外資系と日本企業のどちらがいいのかは、仕事に対する自分自身の考え方次第でしょう。
仕事内容はもう一度しっかりチェック
また、待遇をチェックする前に、もう一度しっかりと思い出しましょう。「同じようにCCという名前で募集されていても、その仕事内容は勤務先ごとに違う」です。
純粋にCCならば、病院などに製品を売り込みに行く時は、営業マンと一緒です。「売れた・売れなかった」は営業マンの方の責任です。
ですが、中にはほとんど「医療現場を経験したことのある営業マン」といったような扱いのところもあります。
となると、同じような年収・月給・ボーナスであっても、「純粋なCCとしたら悪くない。だけど、事実上営業マンでこれだと安過ぎる」なんてことだってありえるのです。
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