看護師の夜勤の72時間ルールってなに?

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制度がコロコロ変わって、少し分かりにくいものに「看護師の夜勤72時間ルール」というものがあります。

これは、「入院病棟や緊急外来など24時間体制のところに勤めよう」という人は、絶対知っておかないといけないことなので、少し整理しています。

1.基本ルール

まず、基本となるのは

①看護師の夜勤は月に72時間まで

ただし

②夜勤専従者

③集中治療系(救命救急センター、ICU、NICU、HCU)の病棟、回復期リハビリテーション病棟、緩和ケア病棟、認知症治療病棟

はこの例外となっています。

2.夜勤専従者

これは2012年に追加で決められました。古い解説の中には、これが入っていない場合もあります。それまでは、夜勤専従者の上限は144時間(72時間の倍)となっていました。

この変更があったおかげで、病院などの医療機関側からすると、夜勤専従者が使いやすくなりました。今後、さらに夜勤専従者の募集が増えると考えていいでしょう。

②でも③でもない場合……

A.二交代制の職場では月の夜勤の上限は4回

B.三交代制の職場での月の夜勤の上限は9回

……ということになります。

3.病院の診療報酬に響く

もし、病院がこれを守らなければ、診療報酬が大幅に減らされます。

診療報酬とは健康保険での診療の際に、国から支払われるお金のことです。「どういった条件を満たせば、いくら支払われる」というのは、厚生労働省が細かく決めています。

その条件の一つに、「看護師の夜勤72時間ルール」があるのです。

これを守らなかったからといって、直ちに病院を閉めなければならないようなものではありません。ですが、病院は大幅な収入源となって、経営ができなくなります。ですから、どこの病院も必死でこの条件を満たそうとしています。

多くの病院は、「日勤と夜勤の両方をする看護師にはしっかりとこの72時間ルールを守らせる。それで回り切らない部分は、時間制限のない夜勤専従者でカバーする」という方針を採り始めています。

4.お金が欲しいなら夜勤専従

では、実際に看護師として働く場合、この「72時間ルール」はどのように見ればいいのでしょうか。

72時間ルールが守られている勤務につくメリットとしては、「むちゃくちゃな回数の夜勤につくことがない」ということがあります。

ただし、「自分は夜勤の回数は気にならない。多少重労働になっても、お金がいっぱい欲しい」という人には、「あまり稼げない」というデメリットのほうが気になるでしょう。

こういった人には、②や③の例外になっている働き方や職場を選んだほうがいいでしょう。

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