精神科認定看護師について
1.主催が違う点に注意
精神科認定看護師はちょっと注意が必要です。
名前は認定看護師とついていますが、ほかのものとは、この「認定」を出している団体が違います。
一般的に認定看護師は、公益社団法人「日本看護協会」が主催しているものをいいます。
(今は「救急看護」「緩和ケア」など21のジャンル(看護分野)があります。「精神科」はこの21の中に入っていません。)
精神科認定看護師だけは、一般社団法人「日本精神科看護協会」が独自に出しています。
始まったのは1995年です(日本看護協会のものよりも2年先)。
最新の数字(2014年4月)では全国に559人の精神科認定看護師がいます。
2.取得
2-1.取得条件
①看護師として働いており、関係する医療分野の経験が必要
②一定期間、専門の授業を用意している学校に通う
③試験にパスする必要がある
④5年ごとに更新の審査がある
2-2.医療分野の経験
看護師の資格取得後、通算5年以上の精神科看護実務に従事
・臨床で実務を行っていること
・臨床で実務を行っていない場合は、 精神科看護を実践する場を1か月に28時間以上 (週7時間程度)もち、それを証明すること
……となっていますが、この点は日本看護協会のものと少し違います。
3.授業
3-1.期間
教育課程は総時間数が735時間(日本看護協会のものを比べるとやや長めです)。
「修業年限」としては、「8か月」と「2年」が選べます。
授業があるのは、 日本精神科看護協会の東京研修会場と京都研修センターの2か所のみです。それも
1年交代です。平成27(2015)年の場合は、東京研修会場です。
ですから、もし、「2年コース」を選んだ場合は、1年は東京、もう1年は京都に通う必要があります。
3-2.科目
授業の内容は、「基礎科目」「専門基礎科目」「専門科目」「演習・実習」にわかれています。
精神科認定ならではの内容が分かりやすいので、「専門基礎科目」「専門科目」の科目名をあげておきます。
精神科診断治療学
精神薬理学
フィジカルアセスメント
チームアプローチ論
精神保健福祉
家族関係論
精神科看護学
精神科救急・急性期看護
行動制限最小化看護
退院調整
精神科訪問看護
リエゾン精神看護
3-3.費用
受講資格審査料、研修会受講料、演習受講料、認定試験認定審査料などがかかります。
トータルすると、 日本精神科看護協会の会員でも584,000円、非会員は881,000円です。
4.専門看護師
同じように精神科で役立つ資格に精神看護専門看護師があります。自分の状況やスキルアップの計画から、どちらを取るべきかきちんと考えましょう。
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