美容クリニック勤務の看護師なら年収1000万いくって本当?


看護士

高収入の職場として、美容系クリニックの人気は高いです。また、募集や求人も多く、比較的敷居が低いので興味を持っている看護師さんも多数います。ここでは年収1000万にいく方法と、美容クリニックのお仕事のメリットデメリットまとめました。

1.平均のナースの年収は

日本看護協会の調べによると、美容クリニック勤務の看護師の平均年収は470万円ほどです。

自分の年齢や、経歴にもよりますが、転職直後からこれだけもらえるならば、かなりいい条件でしょう。

2.非公開の高収入求人がある

また、看護師転職サポートサイトにある「非公開求人」、これは登録者以外は見ることができませんが、美容系クリニックの非公開求人の中には「800万円~1,000万円」となっているところもあります。

はっきりいって、一般的な内科や外科勤務では、いくら夜勤に多めに入るなどしても、ここまでの高給は無理です。ほぼ、「美容外科」「美容クリニック」の募集に限られます。

こういったところは夜勤もありませんから、一般的な理由では高給になりにくいはずです。それが平均の2倍もの高給です。

3.なぜ美容系は高収入なの?

一般的な医療機関の場合、行っているのはケガや病気の治療です。「保険診療」が中心です。患者さんは代金の一部を支払うだけで、残りは国から出ます。

これは「どんな診察・治療をしたか」できっちりと金額(診療報酬)が国によって決められています。

1日に診察できる患者さんの数も限度がありますから、どれだけ利益が出せるかは、自然と上限が決まってしまいます。

一方、美容系の医療機関の場合は、「自由診療」です。

費用は患者さん(お客さん)自身が全額支払います。また、この診察費・手術費などは医療機関側で自由に決めることができます。

4.どこでもいいわけではない

美容外科ならどこでも高給というわけではありません。

はやっている美容外科”と“そうでない美容外科”も当然あります。美容クリニックの中でも医療機関自体の売り上げや収入も大きな差があります。

うまくいっているクリニックなら、そこで働く看護師やスタッフの基本給も高く設定されています。はじめは基本給を比較すること。するとクリニックの内情が見えてきます。

5.歩合制、報酬制がある

ただ、これだけで年収1,000万円に到達することはありません。ここに「歩合制」がプラスされて1000万が見えてきます。

・ボーナス

業績がいいクリニックの場合、その時々の利益に応じて、スタッフ全員にボーナスとして出るという形も考えられます。

・歩合制

また、一方で、看護師個人個人の「営業成績」に応じて給料の額がアップダウンする歩合制を取り入れているクリニックもあります。

これはいろいろなパターンがあります。例えば

・目標となる契約数や物販金額を超えた場合だけ、特別な報酬が出る

・「契約した一件ごといくら」で計算したり、「物販での売上金のうち、一定のパーセントを給料に上積み」する

などです。

こういった美容系の医療機関では、看護師にも病院の売り上げアップのための「セールス(営業、販売)」することが期待されています。

自分の個人的なツテを使ったり、これまでに来てくれたお客さん(患者さん)との付き合いを通して、友人などを紹介してもらいます。

これらの人が、美容整形・豊胸手術・脂肪吸引・永久脱毛などで、その美容外科を使えば、自分の成績になるのです。

・カウンセリング

あるいは、カウンセリングを看護師に任せるようなところもあります。

「カウンセリング」とは、実際に契約する前の相談サービスです。主な相手は、広告などで興味を持って、向こうから連絡をとってきたお客さんです。

ここで「この美容手術ではどういったことをするか」
「あなたの場合、これだけの効果があります」などと説明します。

その相手が納得して、「契約」すれば、それが自分の仕事上の成績になります。

・物販

また、これらのお客さんらが通い始めるようになると、自分のところで扱っている化粧品・美容機器などを勧めて購入につなげていきます。これが「物販」です。

これも個人の成績として評価されるわけです。

・1000万のモデルケース

これら歩合制による金額が月給のうちのどれだけを占めるかは、月々で変わってきます。「がんばり次第」という面が大きいです。

もし、「年収1,000万円」という大台にこだわりがあるのならば、次のような計算で達成できます。

・月給(基本給+残業手当など)=50万円(年間600万円)

・ボーナス年2回、それぞれ月給2か月分=100万円×2
・歩合制による報酬=1か月平均で16万8千円(年間200万円)

6.向いている人向いてない人

こういったようにシステム自体が、一般の病院とはかなり違います。これまで一般的な病院での勤務をしてきた人にすれば、「契約ってなに?」「物販って、どういうこと?」となるでしょう。

高給にひかれるにしても、この営業を割りきってやれるかどうかで、転職してもいい人とそうでない人がはっきりと分かれるでしょう。

実際に厳しい競争率を勝ち抜き、美容系医療機関に就職・転職しても、すぐにやめてしまう人が一定数います。「やはり自分には合わない」「自分が考えている看護師像とは違いすぎる」というのです。

また、いくら自分の方から望んでも、採用されるには、いくつかの条件があります。ナースとして優秀でも、それだけでは不十分なのです。

6-1.自分自身も美容に対して関心があり、常に研究をしていること

きれいにしていないと、お客さん(患者さん)にも信頼されにくいですし、販売成績もあがりにくくなります。

逆に今までの一般的な病院での勤務で、「いつも地味な格好ばかりさせられて」と不満に思っていたような人は、大満足でしょう。

勤務の際にも、化粧やいくらかのアクセサリーなどは、むしろ奨励されます。

6-2.若くて、きれいなこと

募集要項などでは表立っては書かれていません。ですが、正直のところ、これはあります。

特別美人である必要はありません。身奇麗にしていて、おしゃれな雰囲気があればOKです。

太っていることに対しては厳しいです。ほぼ採用されません。

お客さんにすれば、きれいになるために訪れた美容外科です。そこのスタッフ(看護師)がたいしてきれいでないと、「ここって大丈夫かしら?」という気分になってしまいます。

採用側はこの点を重視しています。

同じ理由から、中高年になってからの美容系への転職は難しいです。どんなに年齢が高くても、40歳が限度です。

また、転職の場合、これまでの職歴がどのくらい採用に左右するかは、その採用側の考え方次第で様々です。

「オペ室の経験重視」「臨床での勤務経験3年以上」といったところもあれば、一方で、「来てから覚えてもらえばいい」というところも少なくありません。

7.まとめ

高収入を狙うには、美容系のクリニックで働くというのは一番の近道です。ただその一方で、通常の看護師業務とはかなりかけ離れた業務内容にもなってきます。どちらかといえば化粧品会社の美容部員や、エステサロンのエステシャンに近い内容です。

美容業界の仕事にもともと興味があれば、楽しみながら働ける職場ではありますが、看護色の強い仕事が好きという人にはなじみにくい職場となります。

収入の魅力だけでなく、自分のやりたいことなのかきちんと向き合って仕事の選択をすること、一番自分にしっくりくるものを選ぶことが重要です。

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