看護師の離職率の高い職場に多い原因とは
看護師の離職率が高い職場は様々な原因が考えられます。
目次
人手不足
特に地方で多いのが慢性的な人材不足に陥っているため、しわ寄せが全て現職の看護師に降り掛かってくるため、あまりの労働条件の悪さに限界が来て辞めてしまうケースです。
入院設備の整った医療機関では定期的に夜勤のシフトに入るため、家族がいる看護師にとってはかなり大きな負担になります。
どうしても夜勤が難しい場合は日勤のみに対応できる他の職場への転職を考える方が多いです。
日勤でも残業が多ければあまり意味がありません。
思うように休暇が取得できないほど忙しい日々を過ごすくらいなら、いっそのこと辞めた方が楽になるとして完全に離職する方がたくさんいます。
労働条件が良くない職場は、どうしても離職率が高くなる傾向があります。
待遇の悪さ
看護師への待遇の悪さも原因になります。
他の職種に比べると看護師は高収入を得やすいと言われています。
同世代の女性同士で比較してみると圧倒的に看護師の給料が高いはずです。
確かに金額としては高いかもしれませんが、仕事の内容に見合っていないと思っている方は全く納得していません。
福利厚生もほとんど用意してくれない職場は不満しか残らないため、躊躇なく離職を決意できます。
人間関係の悪さ
職場の中で派閥問題やイジメが横行している等の人間関係の悪さを感じて我慢できなくなる方もいます。
仕事の関係上ピリピリした雰囲気になる場合も時にはあってもおかしくありませんが、常に張り詰めた空気の中で仕事に従事するのはさすがに厳しいと感じる方が多いです。
看護師の離職の理由に多いものは?
看護師が離職する理由は色々な事情があります
家庭の事情
子育て
特に多いのは家庭の事情です。
看護師として仕事に従事する人は女性が大半を占めているため、家庭との両立が難しくなって離職に至るケースが多いです。
家庭の事情の離職理由として多いのは妊娠、出産、育児でどれも子育てがきっかけになっています。
産休を取得して出産後1年くらいで復職する方もいますが、子育てに専念したいとしてそのまま離職する方が圧倒的に多いです。
看護師の職場は今のところたくさん存在しているため、その気になればいつでも再就職ができると、復職するにも焦る必要がないと考えている方が多くいるようです。
結婚
結婚をきっかけに離職する方は配偶者の勤務先が遠方にあるという理由が多く聞かれます。
介護
中には親族の介護を理由にして離職を決意する方もいます。
スキルアップ
スキルアップを目指して離職する方も意外と多いです。
例えば現在は小さな医療機関で仕事に従事している方が大きな医療機関に転職して看護師としての経験を積みスキルアップしたいと考えています。
実績を重ねるほど待遇アップにも繋がるため、向上心のある方は迷わずに離職を決意するそうです。
体調不良
過酷な労働環境が原因で看護師として仕事を続ける自信を喪失したり、体調を悪化させて離職する方もいます。
時には患者さんの命に関わる大切な業務をこなしたり、定期的に夜勤がある度に不規則な生活スタイルが続いて体を壊す方も多くいます。
この場合は、精神的にも肉体的にもボロボロになるまで仕事をしているのに、きちんと待遇を考えてくれない職場に嫌気がさして離職するそうです。
他の職種に比べて看護師の離職率は高いのか低いのか?
看護師は他の職種と比べると、離職率が高い傾向があります。
女性が多い職種のため、家庭状況の変化が起こる結婚や出産、子育て、介護をきっかけにして離職する方が多いです。
離職後は完全に看護師として復職しない方もいますが、落ち着いた頃に復職して看護師の仕事に従事する方がたくさんいます。
職場に問題があって離職した方の場合はすぐに新しい職場を見つけて転職に成功しています。
看護師は離職率が高くても再就職や転職の成功率も高い職種になります。
一般的に看護師の仕事はハードでも、その分年収が高いと認識されていますが、実際に仕事をしている看護師で待遇が良いと考えている方は少ないです。
確かに給与や賞与の金額だけを確認すると他の職種よりも良いですが、患者さんの健康を左右する看護業務は想像以上に激務です。
万が一医療事故を引き起こした場合、担当している患者さんが命を落とす場合も考えられます。
慢性的な疲労感に悩まされ、体調を崩す方も少なくありません。
有給休暇があっても実際には取得が難しく、一日も使わないまま一年が過ぎる方も多いです。
看護業務の専門性や患者さんの看護に対する責任を考えると、もっと待遇が良くてもいいはずだと考え、現在の職場に不満を抱いている方がとても多いです。
看護師が離職に至る理由は様々ですが、良い待遇を用意している職場で仕事に従事できれば、いつまでも仕事を続けたいと思うはずです。
例えば妊娠をきっかけに離職を検討している方の場合、職場が産休や育休をきちんと用意してくれていて、育休明けは職場の保育施設で子供を預かってもらえるなら、安心して看護師として復職できます。
看護師が安心して働ける環境を用意してくれる職場が増えると、全体的な離職率は下がると予想できます。
看護師不足の原因は離職率にある?
慢性的な人材不足の傾向がある看護師。
他の職業に比べて離職率が高い傾向があります。
平均すると3年位で辞めてしまう方が多いですが、中には1年も満たないうちに辞める方もいます。
離職する理由は人によって異なりますが、看護師は圧倒的に女性が多いためどうしても離職率が高くなりやすいのです。
一人前の看護師として医療機関等で仕事を頑張っていた方が離職を決意する理由は、結婚や妊娠、出産、子育て、肉親の介護等家族の都合による場合が最も多いと言われています。
看護師の仕事は精神的にも肉体的にも辛く、ブラック企業のような激務をこなさなければいけないため、家庭の事情によっては両立が非常に難しいケースが多いです。
両立ができない場合、看護師の仕事と家族のどちらを選ぶかとなればやはり家族を選ぶため、最終的には離職を決意するそうです。
生活が落ち着いた頃を見計らって復職する方もいますが、職場復帰をしないまま主婦として過ごす潜在看護師もたくさんいます。
今後は高齢化社会が加速するため、今よりも更に多くの看護師が必要になると予想されています。
地方に行けば行くほど慢性的な人材不足が深刻化すると考えられます。
看護師不足を解消するには
看護師不足を解消するには、働きやすい環境を用意している職場を増やすべきです。
実際に慢性的な人材不足を解消するために手厚い福利厚生を用意したり、希望する条件に合わせてくれる職場も増えてきています。
看護師自身がこの職場で働きたいと思えるほどの環境が増えれば、離職率も回復するのではないかと考えられます。