保健師の離職率ってどれくらい?

1.正確なデータはほとんどありません

保健師の離職率をネットなどでチェックすると、「離職率は低い」と、「離職率は高い」という両方の話が出てきて、「いったいどっちなんだ」状態になるでしょう。

いくつかのサイトで、「保健師の離職率」なんて紹介もされているようです。ですが、「どこが調べた」なんて書いていることは皆無です。

断言しますが「保健師の離職率について、しっかりとした機関が調べ、信頼が出来るようなデータはありません」

それをいいことに、「保健師のお仕事はオススメです」といいたい人たちは「離職率が低い」といい、「保健師のお仕事は大変です」といいたい人は「離職率が高い」といっているわけです。

2.看護師の離職率の場合

看護師ならば、公益社団法人「日本看護協会」などが毎年アンケートをして、離職率の変化をちゃんとチェックしています。たとえば2013年ならば、11.0パーセントとされています。

実は看護職員のデータ

また、「看護師の離職率」として採り上げられることの多いこの日本看護協会の数値にしても、実は正確には「看護職員の離職率」です。

この「看護職員」とは看護師、准看護師、保健師、助産師の4つが含まれます。日本看護協会のアンケートに答えた相手のうち、看護師と准看護師とで全体の8割です。残りの2割は保健師と助産師です。

これをアバウトに「看護師の離職率」と呼んでいるわけです。この日本看護協会のものでも、保健師単独での数字は出されていません。

ですから、「保健師全体としての離職率は、よくわかっていない。日本看護協会ですら、看護師と分けて考える必要は考えていないらしい」と見ておきましょう。

3.あいまいながら現場から見た離職率

ただ、“感触として”とか、“周りの様子を見て”といったあいまいなものならば、離職率が高い・低いといったことはいえます。

この時注意点は「保健師」といっても、いくつか種類があって、それぞれに離職率も違えば、辞める理由も違うという点です。

3-1.産業保健師、学校保健師

一般的に、「産業保健師(企業の医務室勤務)、学校保健師(小学校~大学の医務室勤務)は離職率が低い」とされています。

ただ、保健師を置く企業は多くありません。いてもたいていは1人です。ですから世の中全体でも、産業保健師は多くないのです。学校の方も「それよりは多い」という程度です。

「離職率が高い・低い」といった話も、「全体の傾向として」といえるようなものにはなりません。もし耳に入ってきたならば、ほんの参考程度に聞いておけばいいでしょう。

3-2.行政保健師

3-2-1.高くなっている

これに比べると、行政保健師(保健所や役所の保健福祉部門の勤務)は人数も多く、もう少しは話も信頼できます。

こちらも、かつては「離職率が低い」とされてきました。ですが、現場の多くの人が、「近年、どうやら離職率が高くなってきているらしい」と感じています。

3-2-2.保健師助産師看護師法の改正の弊害

平成18(2006)年の「保健師助産師看護師法」の改正がきっかけとなった、とされています。

それ以前、最も一般的な保健師へのコースは、「3年間の看護師養成コースを卒業。看護師としての経験を積んでから、1年間の保健師養成校に進学。保健師になる」でした。

つまり、保健師としては新人でも、看護師として、また社会人としてもキャリアを積んだ人たちが保健師となり、保健所などに採用されていました。

ですが、この時から、4年制の保健師養成コースを終えるだけで、看護師と保健師の両方の受験資格がいっぺんにとれるようになりました。

「4年制の保健師養成コース」とは実際上、4年制大学のことです。

昨日まで学生だった人が、医療や看護の現場も知らずに入ってくるのです。さらに、「大学では、ほかに覚えることが増えたため、臨床などの現場を経験する授業も減らされた」といいます。

「準備不足の保健師が大量生産されている。そのせいで仕事についていけずに辞める人が多い。これで離職率は上昇気味」というわけです。

もし、自分自身が看護の現場も知らないまま保健師になっているのならば、そういった危うさがあることは意識しておいていいでしょう。

↓保健師の求人情報が豊富でおススメ!↓

人気サイトPICKUP

マイナビ看護師



キャリプレ看護師



できて間もない美容外科専門の求人サイト。穴場のサイトなので他のサイトにはない案件も豊富!いりょう 10万円の単色お祝い金がついてくるしマッチング率の高さで実力充分のサイトです。、

看護のお仕事





看護師で年収1000万にいくにはこれ!高収入のナース転職のポイント

看護師の年収が高い診療科は?(上位7位)

看護師さんはこんな病院に転職してはいけない!怪しいブラック病院の見分け方

ブランク明けの復職看護師さんにオススメの診療科はどこ?

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ