12歳のアイドル平瀬美里が、ヘリウムの圧力で意識障害を起こした件
2016/07/31
平瀬美里、バラエティー番組で脳空気塞栓
2015年1月28日、ももくろ妹分グループ「3B junior」のメンバーの1人、当時12歳の平瀬美里が、パーティー用グッズの「声が変わるヘリウムガス」を一気に吸ったところ、4秒後に卒倒して後頭部を強打、全身性のけいれんを起こし、脳空気塞栓症を起こして脳に十分な血流を得られないまま意識を消失するという事故が起こりました。
救急隊員は脳の酸欠状態に気付き酸素吸入を行ったとのこと。
入院6日後に高気圧酸素療法という遅れ
入院2日目に脳波異常が改善されて意識状態の改善が見られましたが、入院6日目の2月3日に再度痙攣を起こしたため、CTスキャンを行った結果、酸素が行きわたっていない場所が見つかる。
入院6日目にしてようやく高気圧酸素療法を行ったところ、意識が回復して左半身の麻痺が改善され、自発的に眼が開くようになりました。
しかし、完全に意識が回復しないという状態で、2月5日に追加の高気圧酸素療法を行うものの、高次脳機能障害を残す可能性があり、早期のリハビリが検討される。(すでに早期ではないですよ)
脳の酸欠による後遺症は?
4日間にわたる脳の酸欠状態により、記憶障害や認知障害など脳の損傷と酸欠が原因になる症状には数多くのものがあります。脳障害の影響の程度と、回復の程度も不明です。
6日間も脳空気塞栓症に気付いていなかったのか、頭部打撲の後だけに血栓溶解剤を使うと止血できなくなる危険を冒したくなかったのか、その辺りが不明になっています。
責任問題が大きくなって発表を7日間延期したようですが、まだ12歳の患者の後遺症と責任問題のどちらを優先したかったのか?といえば責任問題のような印象を受けます。
ヘリウムガスで意識不明?
過去のヘリウムによる事故としては、風船用の100%ヘリウムを吸って死亡というのは何の不思議もないですが、今回はパーティー用グッズとしてヘリウム80%と酸素20%の混合気なので、一般的には危険のないものです。
ダイソーの100円のおもちゃ(韓国製)だけに酸素の含有率が正確だったのか気になります。酸素濃度が持続して18%を下回ると危険性が増してきますが、14%であれば数秒で倒れても不思議ではありません。一時的な症状なので、スプレー缶の圧力だけが問題になります。
脳空気塞栓症の原因は、ヘリウムと酸素の混合気を吸って肺胞が膨らんだところにスプレーに残っていたガスの圧力がかかって肺胞が破裂。破裂した肺胞から酸素が血管内に入ったのが主な原因です。
血管内の空気で血液が凝固して血栓が出来た結果、脳空気塞栓症を起こして脳の血流減少によって意識障害を起こしたというものです。
血管内に空気が入ると血栓ができるのは当然ですが、肺胞が破裂する事まで予想できたかどうか?という問題になりそうです。
以上のソースは、下記の2015年5月28日の傷害速報より。
脳障害の程度と回復について
3月10日に退院したようで、入院期間は40日ほどで通学を始めたとのことです。転院して高気圧酸素療法を続けたのかどうか明らかではありませんが、少なくとも2回の高気圧酸素療法で症状は改善したと思われます。
その後の経過についてはわかりませんが、脳代謝改善剤に効果があったのかもしれません。
「切れない頭ながら考える事がたくさんあります」という10月20日のブログの言葉を見れば、問題なさそうな印象もあります。
最初から名前は明かさない方針のようで、治療経過や復帰宣言などはしないのでしょう。といっても有名人なのかどうか知らないので復帰宣言はいらないですが、治療経過はなんとなく気になります。
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