熱中症で水を飲むと脳にダメージが?!真夏の間違った対処法がものすごく危険で怖い!熱中症にかかったらどうしてる?
熱中症対策の必要性は知られているものの、真夏になると熱中症の犠牲者が発生します。熱中症で救急搬送された人数は、2014年6月~9月だけでも4万人という多さです。
熱中症は対策しないとダメ!ということは知っていても、正しい方法、どのタイミングでどういう処置をすればいいのかわからない、という人がほとんどで、実は怖いことに・・・
熱中症対策の常識と意外な盲点
恒温動物の人間は、暑くなると体温の恒常性を維持するために汗をかきます。汗をかくことで気化熱によって体温を下げるということは通常の反応です。そして汗をかくと喉が渇き、
水を飲むという、ごく普通の一連の行動によって危険を招くことがあります。
一気にスポーツドリンクや水を飲んだ場合、腎臓の処理速度(毎分16ml)を超えるとナトリウムを再吸収できずに水分だけ再吸収することになり、ナトリウムの濃度が低下していきます。腎臓を通過するとあとは排出されるだけなので低ナトリウム血症になり、疲労感やめまいを感じて頭もボーっとしてきます。
危険信号に気づいていない!
体は危険信号を発していますが、「熱中症と脱水症状のせいかな?」と思いながらさらに水を飲むと悪循環に陥ります。
発汗によってナトリウムが排出されるとともに、尿からもナトリウムを排出すると、血液中のナトリウム濃度が低下する一方なので、頭痛を感じながら痙攣を起こして昏睡状態に至るまではあっという間です。
やがて、ナトリウムによる呼吸中枢への伝達が行われなくなり呼吸困難により死亡します。これが水中毒というものです。
スポーツドリンクの落とし穴
屋外では熱中症対策も兼ねて自販機のスポーツドリンクを飲むことが多いと思いますが、スポーツドリンクの電解質は体液と同じ浸透圧に調整されているので、水と比べて10倍の速さで腸で吸収されます。
そして、ナトリウムはそれほど多くないのがスポーツドリンクです。クエン酸やカリウム、カルシウム、ブドウ糖などの電解質を混ぜて味を調整しています。
電解質が含まれているから大丈夫、と勘違いして少し多めに飲むと腎臓で再吸収できないので、どちらにしても排出されてしまいます。
実際にアマチュアのマラソンランナーの水中毒の多さはひどいものです。炎天下では給水ポイントを通るたびにスポーツドリンクを飲み干しています。
そして息切れや頭痛などの症状が出ても「無理をして走ったからかな?」と思いがちですが、
実はそれが水中毒の症状で、脳の浮腫が始まっています。
正しい対策は?
対策としては、腎臓の処理能力を超えない範囲(10分間に160ml以下)で水分補給をする、喉が渇いていないときに水分を摂らない、塩をひとつまみ口に入れる、塩あめを舐める、という方法もあります。
脱水症状の時の水分補給であれば経口補水液(OS-1など)が多めのナトリウムによって小腸での吸収を促すので効率的です。
熱射病と変温動物の新人類
熱中症とは、直射日光に当たっている内に意識消失を伴う軽症の「熱失神」から、体温調節機能を失い生命の危険が出てくる「熱射病」までがあります。
気温の変化に対応できない
最近では、エアコンで室内の温度を一定に保って生活を送ってきた結果、外気温の変化に対応できない新人類も生まれてきています。日中の気温変化に対応できずに2.5℃の変動があるという、ちょっとした変温動物のようになっています。汗もかかず、血管の収縮・拡張で体温調節を行う能力が低下しています。
この場合は体温調節機能が低下しているので、常に熱中症に近い状態です。気温が上昇しても発汗によって体温を下げる事が難しくなっています。血管が拡張したまま脳の血液量が減ると虚血状態になり、熱失神を起こすことがあります。
室内にいても気温が上がると高熱を出すことになり、温熱中枢も麻痺して更に発熱するという悪循環に陥ると、脳浮腫を起こして意識障害が出るという面倒なことになる危険性もあります。
電力不足による節電を意識していると、エアコンを使わないまま室内で熱中症になるケースが増えています。頭痛やめまい、倦怠感があれば熱中症の初期症状なので、過度の節電はやめて室温を下げて快適に過ごすのが無難です。
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