モンスターエナジーの効果と時間、ここが凄い!成分、種類、飲み方。ほんとに危険なの?
2016/08/19
ちょっと疲れたなというときに気軽にエネルギー補充できるモンスターエナジー。今ではエネジードリンクではコンビニでも自動販売機でもよく見かけるようになって身近なものになりました。ここでは人気のモンスターエナジーを3倍上手く活用するポイントをまとめました。
目次
1.モンスターエナジー
アサヒ飲料のモンスターエナジーは、「栄養ドリンクのいいとこどりをした清涼飲料水」といった存在です。値段は一般的な清涼飲料水よりも少し高いですね。
「エナジー成分」とよばれる栄養ドリンクと同じような種類の栄養成分が入っているだけではなく、炭酸飲料としての爽快(そうかい)感も持ち合わせています。
また、パッケージのデザインも注目を集めています。これを使ったステッカーやキャップ(帽子)も商品化されているぐらいです。
2.モンスターエナジーの種類・ラインアップ
モンスターエナジーはまず、2002年、アメリカで発売されました。日本では2012年からアサヒ飲料が独占販売しています。
ただ、認可されている配合成分・原材料がアメリカと日本では異なります。また、味の好みも異なります。そのため、同じ商品名であっても、アメリカで販売されているものがそのまま日本で売られているわけではありません。
例えば、アメリカでは700ミリリットル缶のものもありますが、日本では「モンスターエナジー」などの4種類が355ミリリットル缶、「モンスターエナジー M3」のみが150ミリリットルのミニボトルです。
商品開発も盛んです。アメリカでは次々に新商品が出ています。
日本でもワンシーズンだけ販売されるようなものもあります。今後も、少し目を離していると、全く新しいものも出ているかもしれません。
今普通に日本で手に入るのは5種類です。
2-1.モンスターエナジー(緑)
味は、デカビタやオロナミンCに近いです。
モンスターエナジーのラインアップの中でもっとも中心になる商品です。
エナジー成分としては、ビタミンB群、アルギニン、カルニチン、高麗人参エキスなどが配合されています。
カフェインは一本で約140ミリグラム入っています。
味はオロナミンCなど昔からの栄養ドリンクに似ています。
2-2.モンスターカオス(オレンジ)
味は、ほんのりオレンジ味。
モンスターエナジーと同様にエナジー成分やカフェインが配合されています。違いは、内容の約50パーセントが、オレンジ、パインアップル、グレープ、アップル、ピーチといった果汁であることです。
それだけに味は、炭酸入りミックスジュースといったところです。
2-3.モンスター アブソリュートリー ゼロ(青)
こちらも、エナジー成分・カフェインは、モンスターエナジーと同じです。
糖分を使っていないだけではなく、カロリーもゼロです。ただし、ほかの商品同様に人工甘味料は使われています。
味はスッキリしています。
2-4.モンスターエナジー ウルトラ(白)
こちらも モンスター アブソリュートリー ゼロ同様に糖分ゼロ・カロリーゼロです。甘みをさらに抑え気味にしてあります。
モンスターエナジーなどと、栄養成分の配合が少し異なります。
大まかなことをいえば、ほかのものの風味はやや栄養ドリンクに近いのを、これはスポーツドリンクに近づけています。
見た目の色もほかのものは薄い褐色なのに対し、こちらはポカリスエットなどと同様に薄い白です。
2-5.モンスターエナジー M3
今ある商品の中で唯一、150ミリリットルのミニボトルに入っています。これはほかのものの半分以下です。
それでいて、モンスターエナジーと同じだけの エナジー成分が入っています。
最も栄養ドリンクにイメージの近いものです。
3.エナジードリンクってなに?
栄養ドリンクとエナジードリンクの定義の違いはあいまいです。栄養ドリンクも英語では「Energy drink」と呼ばれているぐらいです。
国内でも、全く区別なく、「栄養ドリンク=エナジードリンク」とされていることも珍しくありません。
ですが、区別をする場合には、医薬部外品としての許可を得ているものを栄養ドリンク、清涼飲用水として扱われているものをエナジードリンクと呼ぶことが多いようです。
区別される場合のエネジードリンクの最も早いものは、レッドブルとされています。オーストラリアのメーカーが1987年に発売しました。
商品開発には、栄養ドリンクのリポビタンDも参考にしたといいます。
これはまたたく間に世界中に広がりました。ただし、日本に入ってきたのはやや遅く、2006年です。翌年からはコンビニでも扱うようになりました。
また、レッドブルの成功を見て、ほかのメーカーでもエナジードリンクを作るようになりました。2002年にアメリカのメーカーが開発・発売したのがモンスターエナジーです。
4.栄養ドリンクと何が違うの?
医薬部外品とは、「薬そのものではないが、それに近いもの」をいいます。スキンケア用品や歯磨き粉などでしたら、商品名に「薬用」とついているものがこれに当たります。
薬に近い扱いを受けるために、国からのチェックも厳しいです。ただし、そのチェックさえクリアしてしまえば、清涼飲料水より多くの種類・量の成分を使うことができます。
栄養ドリンク(医薬部外品)とエナジードリンク(清涼飲料水)とで、はっきりと扱い異なる成分の例としては、タウリンがあります。
栄養ドリンクでは、しばしば疲労回復のための成分としてセールスポイントになっています。
ですが、エナジードリンクでは使うこと自体認められていません。
また、ビタミン類、アルギニンなどのほかの栄養成分も栄養ドリンクのほうが数倍の量が配合されています。
ですから、その1本でしっかりと栄養を補給しようというのであれば、栄養ドリンクのほうが確実に効果があるでしょう。
エナジードリンクの方のメリットとしては、値段が安いことと、飲み物としても楽しめることです。
4.モンスターエナジーのカフェインで死亡しない?
モンスターエナジー1本(355ミリリットル)のカフェイン量は142ミリグラム、
(レッドブル1本(250ミリリットル)で80ミリグラム入っています)。
エナジードリンクでしばしば問題になるのが、カフェインの量です。
カフェインには覚醒作用(眠気を飛ばして意識をはっきりさせる)、利尿作用、脂肪の分解などの効果があります。
エナジードリンクにも栄養ドリンクにも欠かせない成分です。
ただし、中毒性があることでも知られています。
一応のめどとしては、成人の場合、1日に300mg程度ならばOK、500ミリグラムを超えると危険性が高まる、とされています。
ですから、ほかにカフェインをとっていなくても、モンスターエナジーならば、1日に2本程度までにしたほうがいいようです。
ただし、このカフェインへの注意が必要なのは、何もエナジードリンクに限った話ではありません。
たとえば、缶コーヒーでも多いものは1本あたり150ミリグラム前後入っています。モンスターエナジーと変わりません。
また、紅茶、緑茶、烏龍茶などほかの身近な飲み物の多くにも入っています。「1日でのカフェインの量」というのならば、これらの分もプラスして考えなければいけません。
エナジードリンクをあまり特別視する必要もないけれど、それなりに注意も必要……といったところですね。
5.カフェインは何が危険なの?
少し古いデータなのですが、アメリカの食品医薬品局(FDA)には、2012年10月までに、5件の死亡報告がありました。
ただし、「エナジードリンクを飲んだ後に死亡した」というだけです。5件とも、関連が疑われはするものの、エナジードリンクが原因かどうかははっきりしていません。
また、同じ年の11月、アメリカのメリーランド州で、「娘が死んだのは、モンスターエナジーに含まれるカフェインが原因だ」として、製造会社を相手に損害賠償が起こされました。
事件があったのはその前年の12月です。
14歳の少女、アナイス・フルニエ(Anais Fournier)さんは、亡くなる前の24時間以内に、アメリカ国内向けのモンスターエナジー(700ミリリットル)2本を飲んだとされます。
このとおりであれば、摂取したカフェインの量は480ミリグラムになります。
「カフェインはどのくらいまでならば大丈夫か」は専門家の中でもいろいろな意見があります。
比較的多くの専門家が考えているのは、「大人の場合のメドで、1日に300ミリグラムならば問題なし、500ミリグラム以上は危険」です。
毎日多すぎる量をとると、依存症・中毒症の危険が高まります。
また、1回に取る量で死亡の危険を考えなければいけないのは、やはり大人の場合で、10~12グラムです。
カフェイン480ミリグラムは、少女であることを考えても、致死量よりもはるかに少ないです。ですが、亡くなった時の検視では「カフェインの毒性による心臓の不整脈」との結果が出ています。
遺族が裁判を起こしたのも、これを根拠にしています。
訴えに対し、製造会社側は「これまでに世界で80億本もの栄養ドリンク(Energy drink)を販売してきたが、当社の製品が死亡事故の原因になったことはない」と、責任と因果関係を否定しています。
6.モンスターエナジーの効果
モンスターエナジーの効果は、疲労回復、スタミナ補給、滋養強壮、眠気覚まし(覚醒作用)などです。
効果の持続時間は飲んでから4~6時間程度は、しっかり効果が持続します。個人差はありますが、体に負担が少ないのに効き目はしっかりという感じです。栄養ドリンクを飲み続けるよりはずっと負担を感じません。
栄養成分や原材料
数種類あるラインアップの中で、最も中心になる「モンスターエナジー」を例に、栄養成分や原材料を見てみましょう。いずれも配合量は100mlあたりです。
また、モンスターカオス、モンスターエナジー アブソリュートリー ゼロ、モンスター ウルトラも炭水化物以外は大きな差はありません。
モンスターエナジー M3だけは100ミリリットル当たりの配合量は多いです。ですが、容量が少ないので、1本あたりでは同じぐらいになります。
これらの成分が、モンスターエナジーの効果を支えているのです。
・たんぱく質=0グラム
・脂質=0グラム
・炭水化物=12.6グラム
これはほぼイコール砂糖、果糖、ブドウ糖などの糖分のことです。もちろん、とり過ぎると太ります。ですが、疲労回復には即効性があります。
(アブソリュートリー ゼロの場合は1.0グラム、モンスター ウルトラの場合は0.7グラムです)
・ナトリウム=78ミリグラム
・ビタミンB6=0.8ミリグラム
糖質・脂質をエネルギー源に変えます。また、神経伝達物質の生成にもかかわっています。
・ビタミンB2=0.7ミリグラム
激しい運動をしたり、成長期の人には特に多く必要です。糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーに変えるのに欠かせません。
・ビタミンB1=0.1ミリグラム
糖質をエネルギーに変える時に必要です。
・ビタミンB12=1‐6マイクログラム
アミノ酸、脂質の代謝に関係しています。不足すると、精神が不安定になり、集中力も下がります。
・高麗人参根エキス=82ミリグラム
滋養強壮、疲労回復、美容、若返りなどに効果のある生薬です。
とり過ぎると、めまい、動悸、震え、下痢、などの副作用があります。ですが、この配合量ならば全く問題はありません。また、大量にとるほどいいものでもありません。
・L-アルギニン=125ミリグラム
筋肉増強、疲労回復、免疫力向上など。
・L-カルニチン=29ミリグラム
脂肪燃焼、疲労回復など。
・ナイアシン=8.5ミリグラム
糖質・脂質・たんぱく質の代謝にかかわっています。アルコールを分解するときにも必要です。二日酔いの解消に効果を発揮するのは、特にこの成分です。
・カフェイン=40ミリグラム
眠気覚まし(覚醒作用)がありますので、エナジードリンクや栄養ドリンクには欠かせない成分です。
ほかには、利尿作用、倦怠感の解消、運動能力の向上、体脂肪の消費といった効果があります。
コーヒーやお茶(日本茶、紅茶、ウーロン茶)にも含まれています。モンスターエナジーはかなり多い方です。
モンスターエナジーだけを考えても、1日2本まで。コーヒーなども飲んでいるのならば、その分も考えて減らしましょう。
また、夜眠れなくなるなどの症状が出た人は、遅い時間には飲まないほうがいいでしょう。もちろん、「これから徹夜仕事」といった時はこの限りではありません。
7.タウリンとアルギニン(モンスターエナジー 成分)
モンスターエナジーなどのエナジードリンクと、リポビタンD、ユンケルなどの栄養ドリンクの違いは、なかなかわかりにくいです。
あくまで、日本国内での場合ですが、エナジードリンクは清涼飲料水の一種、栄養ドリンクは医薬部外品の一種として扱われています。
そのため、「薬事法上、栄養ドリンクに配合するには問題はないが、エナジードリンクにはNG」という成分も出てきます。
7-1.タウリン
その代表がタウリンです。
アミノ酸の一種で、特に肝臓の機能を高めます。
具体的には、①肝臓の中の脂肪を取り除く(脂肪肝の解消)、②アルコールの分解を早める、③胆汁酸の分泌を促すことで、コレステロールの排出を助ける、といった効果があります。
また、筋肉の収縮する力を強めます。血液もサラサラにしてくれます。心臓の働きがよくなり、むくみ、動悸、息切れが軽くなり、肥満も解消に向かいます。
リポビタンDなどがセールスポイントにするのも無理はないですね。
食材ではタコやイカ、貝類にたくさん含まれています。
1日に必要な量は500ミリグラム程度とされています。
リポビタンDの場合、1本(100ミリリットル)あたり1,000ミリグラム(1グラム)入っています。1本だけで軽くオーバーします。
余った分は、尿などに混じって排出されます。多すぎることでの問題はありません。
7-2.アルギニン
そのタウリンの代わりに、エナジードリンクがしっかりと配合しているのが、アルギニンです。
もちろん、アルギニンは栄養ドリンクにも使うことはできます。かつては『アルギンZゴールド』とアルギニンをイメージさせる商品名のものまであったぐらいです。
ですが、今はほぼエナジードリンクにばかり使われています。
いずれも100mlあたりで、モンスターエナジーは125ミリグラム、レッドブルは120ミリグラム配合されています。
モンスターエナジーの容量は355 ミリリットル、レッドブルは大きい缶でも330ミリリットルですから、1本あたりに直すと、それぞれ、444ミリグラム、396ミリグラムになります。
エナジードリンクの中でも最大は、「リゲイン エナジードリンク2000」です。190ミリリットル缶1本の中に、2,000ミリグラム(2グラム)配合されています。
アルギニンもアミノ酸の一種です。
成長ホルモンの分泌を促します。また、免疫力を高める、筋肉を増強する、アンモニアを無毒化する、といった効果もあります。
1日に必要な量は、大人の場合で、2~4グラム(2,000~4,000ミリグラム)とされています。
モンスターエナジーやレッドブルでは不足するように思えるかもしれません。ですが、あくまで食事でとったり、体内で合成する分の不足を補うだけでいいのです。
食材では、鶏肉、大豆食品(豆腐、高野豆腐、納豆など)、ナッツ類などに含まれています。
体内で作る量は、乳幼児はあまりは多くありません。成長期には大量に必要なので、不足しがちです。これらの場合、特に食事などで補うことが大事です。
あまりに量が多かったり、一気にとると、腹痛、下痢などの副作用があります。アルギニンの強アルカリ性が原因です。
これは酸性の成分を一緒にとることで中和できます。なので、エナジードリンクの多くには、アルギニンと一緒に、酸性の成分であるクエン酸が配合されています。
8.いろいろな飲み方を楽しむ
エナジードリンクをいつの飲むか、何と一緒に飲むかも気になるところです。
8-1薬と飲んでも大丈夫?
エナジードリンクには滋養強壮の効果もありますので、風邪の時などは薬と一緒に飲みたくなるところです。
これは賛否両論あるようです。
賛成派は「エナジードリンクはあくまで飲料水なので、問題になるような種類の成分や量は入っていない。薬の吸収力がよくなったり、肝臓の機能がアップするのでおすすめ」としています。
反対派は、「カフェインなどの成分が、薬の作用を弱める可能性がある。コーヒーやお茶とでも、一緒に飲まないほうがいいのだから、エナジードリンクはもっとダメ」としています。
また、ほかの飲み物と割る、という飲み方もあります。人気のあるのは、ポカリ割り、牛乳割り、アルコール割りです。
8-2.ポカリ割り
これはモンスターエナジーよりも、レッドブルで話題が盛り上がっているようです。
ポピュラーな配分は、レッドブル(ショート缶、185ミリリットル)にポカリスエットを加えて、500ミリリットルにします。
味は好き嫌いがあるようです。「レッドブルのままのほうがおいしい」という声もあれば、その逆もあります。
ただし、一つ注意があります。ポカリスエットなどのスポーツ飲料、エナジードリンクのどちらも、糖分が多めに入っていることが多いです。
糖分量、カロリー量はしっかりとチェックしましょう。
8-3.牛乳割り
エナジードリンクと混ぜることで、牛乳の持つ豊富な栄養素の吸収力が高まります。
また、牛乳の代わりに豆乳を使うなどの工夫を考えてもいいでしょう。
8-4.アルコール割り
焼酎(しょうちゅう)割り、ウイスキー割り、あるいはビール割りを試している人もいます。アメリカではカクテルにするのも一般的です。
ただ、これも注意が必要です。
最近のオーストラリアの大学が、次のような研究結果を発表しています。
・ストレートで飲んだり、ソフトドリンクで割った時に比べて、激しい動悸が起こる可能性は6倍になる。
・同じく不眠症、震え、イライラは4倍になる。
・眠くなる、舌が回らない、足がもつれるなどの症状が出にくくなり、酔っ払った自覚が持ちにくくなる。
もちろん、体質や、飲み方にもよります。こういった症状が見られるようならば、控えめにしたほうがいいでしょう。
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