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機内で人の命を救うと、助けた者が精神症状を起こす!!という奇妙な現象

   

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機内の悪条件による病人の多さ

飛行機内は健康上の悪条件が揃っています。ロングフライト症候群による肺塞栓心臓の痛み意識障害、低気圧による腹痛吐き気、ひどい頭痛など、いろんな急病人が発生して、客室乗務員が医師に救助を要請する場合があります。

医師が搭乗している確率は70%と言われています。しかし医師が名乗り出ない場合は、救急救命士やそれを目指している者など、ある程度の経験者がある他の乗客が助けることになり、野次馬にプレッシャーをかけられます。

悪条件が揃った機内と、血栓の出来やすい環境

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機内は低めの気圧(0.8気圧)と低めの湿度(20%)、高めの温度設定(24℃)が影響して汗が蒸発しやすくなっています。体内の水分が減ると、血管の水分量が低下してわずかに粘度の高い血液になります。これで血栓が出来やすい条件が揃っています。

そのため航空会社ではインフライト体操の時間を取り入れて対策を行っています。体操のおねえさんを無視して、悪条件の中で同じ姿勢を続けると、太腿やふくらはぎの深部静脈にゼリー状の血栓ができます。

そして立ち上がった時に肺動脈に血栓が飛んで呼吸困難に陥るというものです。

 

医療関係者はいませんか?

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というのが一般的なドクターコールですが、2014年のアンケートでは名乗り出る医師が30%で、名乗り出た経験のある医師へのアンケートでは「再度名乗り出るか?」という質問に対して、名乗り出るという回答は0%です。

この場合、医師と名乗り出ることは義務なのか?という裁判が行われましたが、その確定判決によると、「無制限の義務を与えることになるので、移動中の医師は名乗り出る必要(応召義務)はない」とのことです。

医師としては、放っておいても医師法上何の問題もありません。応召義務に反するわけでもなく診療拒否にも該当しません。だから何もしないという結論です。

救急医療のテレビ番組のように、心肺停止後に人工マッサージをする医師は稀です。昔のように「12時間にわたって心肺蘇生を行っても効果がない場合は死亡とみなす」という法律はありません。

ドナーカードや生前の意思表示として「心停止後に臓器提供を行う」という選択をしている場合、心肺蘇生は行いません。今では心電図がフラットになってアラーム音が鳴れば、死亡時刻を告げるだけです。

 

一般人が心配蘇生を始めるとやめる事が出来ない

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これは実話ですが、飛行機に搭乗している乗客が、深部静脈血栓症による肺塞栓から仮死状態に陥ることはよく起こります。

そこで医師がいない場合は一般人の一部や救急救命士など、ある程度知識がある者が心肺蘇生(心臓マッサージと人工呼吸、以下CPR)を始めることになります。

しかし、一度CPRを始めると、それを中止することはそのまま死につながるので、疲れても中止するという判断をするには相当な勇気が必要です。「これ以上続けることは無駄」という判断は誰にもできません。

CPRを続けている間、周りの見物人の視線が重圧になって止めることも出来ず、ビデオ撮影をされたり携帯で撮られたり、客室乗務員はAEDを持ってくるだけで何もしない、などの苛立ちとストレスの中で延々と続けることになります。

経験者によると4時間以上続けることは多いと言われます。

 

正義感を持った一般乗客の苦悩と、無責任な傍観者

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「元々仮死状態とはいっても、死んだらどうしよう・・・」という不安と重圧と焦燥感、苛立ち、孤立感は相当なものです。既に心肺停止をしている患者を蘇生しながら、患者の周りに家族だけでなく協力しそうにない見物人や、口だけ出す野次馬が集まっています。

 

「こいつが手を止めたら死ぬのか?」という傍観者の声も聞こえてきます。客室乗務員(CA)は容体次第で(といってもすでに仮死状態)緊急着陸もあり得るので、パイロットとのやり取りに忙しく、CAが数人の場合は役に立たない状態です。

 

一般人が人間を蘇生させるために長時間努力すると、解放されるまでに受ける精神的重圧とストレスは大きく、人助けが出来たとしても、その後に飛行機に乗るたびにパニック発作・過呼吸・PTSDなど精神症状を発症する者が大半です。

そしてうつ病を発症する者までいます。

 

ドクターキットを使えない医師

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最近のドクターキットはAEDや心電図モニター、点滴や注射液はもちろん、気管内挿管セットや異物吸引セット、ネラトンカテーテルまでキットに入っていますが、これを全て使いこなせる医師がどれくらいいるのか?というのが問題です。

医師が名乗り出ない理由は、「リスクが大きい」、「内科が専門だからやりたくない」、「自信がない」というのが原因です。

そして、AEDの使い方を知らない医師が20%という現状です。気管内挿管は日常的に行っていなければ出来ません。導尿用のカテーテルは実際の医療の場で医師が行う訳もなく、心電図を読める医師が機内に乗り合わせているのかどうか怪しいものです。

 

命を救っても、感謝状とボールペンだけ!?

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医師が必死の努力で乗客1人の命を助けたとしても、住所と名前を聞かれて、のちに航空会社からプリントされたお礼の手紙が届きます。しかし、お礼の品はボールペンや絵葉書程度です。

4時間分の報酬を求めて訴訟を起こした医師もいますが、「航空会社の診療依頼が存在しないので、契約を行ったわけではない」という理由で却下。「契約を行っていないので、医療ミスがあっても責任は軽減される」という判例もあります。医療とは継続した治療を前提にした契約なので、それ自体が存在しないということです。

実際のところ、報酬を期待する医師は珍しいかもしれません。もっとシンプルな目先の問題が原因で、ドクターキットを使えなかったら恥ずかしいとか、「悪化させた場合の法的な問題が気になる」という医師の回答が多く見られます。

お礼のボールペンのために、リスクのある治療や処置はしたくないのは当然かもしれません。現在の医療や医師に対して、人間らしさや正義感を求めるのも間違っているような気がします。

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