看護師が復職した場合給料や手当はどう?

おそらくは最初の就職では、給料明細をこまめにはチェックしていなかった人がほとんどでしょう。

ですが、今度は基本的なことぐらいは頭に入れるようにしましょう。でないと、復職先を選ぶのにとんでもない損をしないとも限りません。

手当

看護師の給料には、ほかの職業にはない特徴として、「基本給はあまり高くない。その代わり手当の種類と額が多い」というのがあります。

この手当の中でも、月給の高い・安いのカギを握るのが、「夜勤手当」と「残業手当」です。

よく病院同士の給料を比較するのに、「1回あたりの夜勤手当が2,000円のところもあれば、20,000円のところもあります。すごい差ですよね」といった説明がされていることがあります。

もし、本当に2,000円のところがあったら大問題です。確実に法律違反です。

これを見ても分かるように、ちゃんと説明されていたり、看護師さんの側でも理解していることは少ないようです。

計算方法

夜勤手当・残業手当の計算方法は労働基準法で次のように決まっています。これは一部の例外を除いて、どんな職業でも変わりません。

夜勤手当=午後10時から午前5時までの時間帯の勤務は、通常の25パーセント増し

残業手当=勤務時間が1日8時間か、1週間40時間を超える場合は、通常の25パーセント増し

この基本となる金額は、月給制であっても時間あたりで計算し直します。また、「25パーセント増し」は別々に加算されます。

ですから、看護師さんの一般的な夜勤であれば、夜から朝にかけては、時間あたり1.5倍の計算になっているはずです。

その「0.5倍(50パーセント)」が手当分です。

しかもこれは、「最低でも」です。それ以上の割り増しをしてくれているところもあります。

これら以外に「深夜割り増し手当」「交代勤務手当」といった名目で、夜勤の際に手当をつけるようなところもあります。

また、ほかの種類の手当としては、放射線科や手術室に勤務した場合の「危険手当」、専門看護師・認定看護師などの資格所有者に対する「資格手当」もよく見られます。

かと思うと一方で、「一見、月給はよさそうに見える。しかし、手当がしっかりとついた分は、ボーナスで引かれて(金額を下げられて)しまう」といったブラックな病院の話も聞こえてきます。

巧妙に給料計算をごまかして、夜勤手当・残業手当を規定通りに出していないところもないとはいえません。

うっかりとだまされないようにしなければなりません。

福利厚生

給料や手当てを考える場合に、もうひとつ見落としてはいけないのが「福利厚生」です。

福利厚生とは……

・職員向けの食堂があって、割安で利用できる

・交通費が全額出る

・寮や社宅がある。住宅手当が出る

・家族手当・育児手当がある

・保養所などを所有していて、無料・割安で利用できる

……といったものをいいます。

これらが充実していれば、基本給や残業手当などがあまり高くなくても、金銭的にもそれを補ってくれます。

これらも雇い主によって大きな差がでます。一般的にいって、大きな病院ほど福利厚生は充実しています。

とはいえ、こういった手当や福利厚生のチェックは、急にはなかなか難しいでしょう。

まずは以前勤めていた時の給与明細か、夫など家族のものがあれば、それで確かめてみるようにしましょう。

また、看護師転職サポート業者などを利用して、アドバイスをもらうのもひとつの方法です。

くれぐれも、「月給35万円以上」といったようなアバウトな求人広告だけを見て、「悪くないお給料みたい」などと判断しないようにしましょう。

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